よべの月よかりしけふの残暑かな 虚子
相変わらずの厳しい残暑、ですね。スコール様の土砂降りになったり、あおさが目に染みる空の高さをみせてくれたり、不思議な季節です。
夏の終わりを感じた折、ふと聴きたくなるのがファドです。うつろいゆくものへの愛惜は、どことなく日本人の感性に近いように感じます。
今日はポルトガルの唄い手Maria Joãoの"Fado Do Coraçao Errante"をえらんでみました。伝統的なファドの様式美を踏襲しながらも(Ricardo Rochaのポルトガル・ギターの素晴らしさ!)もともとジャズ・シンガーとしてキャリアを始めた彼女にしかできない歌唱、素晴らしいと思います。 なにより、自分が生まれ育った国の産んだファドという音楽文化に対する、心からの感謝と敬畏がありありと伝わってきます。
この曲が入っている1996年のアルバム"Fabula"は他のどの曲も素敵なのですが、それはKai Eckhardt de
CamargoとManu Katcheのリズム隊のおかげかも知れません。伝統に則ったところからのみ真の革新がうまれる、音楽も装いも同じようです。
近くにファドがBGMの麦とろが売りの定食屋が有りますよ。
返信削除河合さん、麦とろとファドですか…とても気になります。またご紹介いただきたいです。
返信削除こちらです。http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131702/13008171/
返信削除河合さん、結構高級な定食屋なのですね。懐が暖かいときに伺いたいです(笑)
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